歯周病

PERIODONTAL DISEASE

歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し(歯垢の蓄積)歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします(痛みはほとんどの場合ありません) そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになり、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます。

健康な歯肉

健康な歯肉

歯肉が健康的な時、歯は歯槽骨(=骨)によってしっかりと保持されています。色はピンク色をしています。

歯肉炎

歯肉炎

歯の周りに歯垢(プラーク)や歯石がつくことで、歯肉に炎症を起こします。歯肉が赤く腫れるようになります。
歯磨きの時の出血もみられます。

軽度(初期)歯周炎

軽度(初期)歯周炎

腫れが大きくなり歯周ポケットが形成され、深くなります。歯を支えている歯槽骨(=骨)も溶け始めます

中等度歯周炎

中等度歯周炎

歯槽骨(=骨)の喪失が増え、歯がぐらつき、動くようになります。膿が出ることもあり、出血も増え、口臭などの不快感もでてきます。

中等度歯周炎

重度歯周炎

歯槽骨(=骨)が2/3以上喪失し、歯がグラグラになります。そのまま放っておくと自然に抜けてしまいます。歯肉は化膿し、口臭もよりキツくなります。

歯周病と全身への影響

お口の中の細菌が誤嚥や血液を経由し全身へ流れ疾患を引き起こします。
・脳梗塞
・誤嚥性肺炎
・心筋梗塞
・心内膜炎
・動脈硬化
・糖尿病
・低体重児出産
・早産


妊娠中の歯科受診について

健康は健口から

歯周病って治るの?

現在では歯周病は、予防でき治療も可能です。 大切なのは予防、診断、治療、そしてメインテナンスです。
この15年の間に、歯周病治療は急速な進歩を遂げました。 以前は「不治の病」とさえ言われていた歯周病も、現在では進行を阻止することが可能となり、健康をとりもどすことができるのです。まず、歯周病の原因は歯垢ですから、それをためない、増やさないことが基本です。

健康は健口から

歯周病管理

メインテナンス

定期的なメインテナンスで歯を守ろう

健康な歯を維持するためにはメインテナンスが不可欠です。
当院では、ご自宅でのセルフケアをはじめ、定期的なメインテナンスを推奨・指導しています。口腔内の健康状態をチェックするため、歯科医院での定期的な検診も効果的です。患者様のお口に合わせて、数ヶ月に1度ご来院していただき、お口の中のチェックだけではなく、予防処置を受けることでお口の中を健康保つことが出来ます。

定期的なメインテナンスで歯を守ろう

ブラッシング指導

予防で大切なのは、まずご自宅でのセルフケアです。
お口の中を清潔に保つために、適切なタイミングで適切な方法でのブラッシングを指導いたします。まずはお口の状態を確認しひとりひとりに合った「磨き方」「歯ブラシ」「補助清掃用具」をご提案するブラッシング指導を行っています。

定期的なメインテナンスで歯を守ろう

フッ素の効果

フッ素は虫歯菌が作る酸によって歯から失われたカルシウムなどのミネラルを歯に取り戻す「再石灰化」という作用があります。
フッ素を歯に塗布することで、虫歯の進行を抑え、歯を丈夫にし、虫歯になりかけた部分の自然修復を促します。

フッ素の効果
フッ素の効果

プロフェッショナルケア

PMTC

健康は健口から

歯科医院で行うお口のクリーニングです。
プラークや歯石を徹底的に除去するだけでなく、軽度の着色汚れも除去します。口臭予防にも効果的です。

セルフケア

SELF CARE

セルフケア

適切な歯ブラシを使って、毎日(なるべく毎食後)すみずみまできれいにみがきましょう。
Point1:歯間ブラシやフロスなども活用して、歯垢を取り除き、歯石を予防しましょう。
Point2:摂食・嚥下がスムーズになるように、口腔リハビリや口腔体操、マッサージなどで口腔機能を維持しましょう。
Point3:栄養バランスのよい食事をよく噛んで食べましょう。
Point4:自分で行えない場合は、家族や介護職に手伝ってもらいましょう。
Point5:歯科検診を定期的に受けましょう。


お口の健康を維持するためには、セルフケアとプロフェッショナルケアの両方を上手に取り入れましょう。

健康は健口から